— Kenji Sekiguchi

Thirty Remixes総評

Hiroyuki ODA – Thirty Remixesの一般公募にご応募いただいた方々に心から感謝申し上げます。自分の今回の公募における評価の基準は

1. クオリティ:クラブでかかるトラックとして通用する機能を満たしているか。
2. 流行性:最新のシーンに対する理解があり、流行をリード出来るサウンドになっているかどうか。
3. 独創性:その人ならではの音が感じられるか。

でした。

Sevensensesのときを経て本当に久々に楽曲の公募を行ったのですが、お世辞ではなく本当に集まってくる楽曲のクオリティが上がっていて驚きました。それにちゃんと自分の個性を持っていて、誰かを追いかけるだけに留まらない楽曲作りをしている方も多く、とても悩みながら楽曲を選定させていただきました。全体的には王道のトランスよりもプロッグやテックといった新しめの音に影響されていると思われる楽曲が多く、広くアンテナを張って情報収集しているのかなとも思いました。今回残念ながら選考にもれてしまった方々も、これをバネに是非また挑戦していただければと思います。後日自分とNhato君を中心にOtographicの皆で一曲一曲に対するフィードバックを書いて個々にお送りする予定なので、よろしければ参考にされてみて下さい。今はメンバー一同、自分のリミックスやマスタリングや事務作業で追われているので、おそらく12月の頭あたりになるかと思います・・・。

一つ今回の公募で気になったことは、全15曲という応募数の少なさです。もっと集まるんじゃないかとか、個人的にこの人はやってくれそうだと期待していた方が何人もいらっしゃいました。単にうちの知名度がまだまだであったりRemix Packが足りなかったり(すみません!)、時間や仕事量の問題で見送られたなら仕方ないのですが、もし「まだ未熟だから。多分受からないから。」のような理由で応募を見送ったとしたら、気持ちは物凄く分かるのですが是非考えを前向きに変えてみて下さい。アーティストはもっと積極的に自身の楽曲やプロフィールを発信する場を自ら作って、聴き手からのレスポンスを得て自分の音に反映させるべきだと自分は思います。ただ印象的・感動的であれば良いだけではなく踊らせなければならないクラブミュージックではこれが特に大事です。採用するかどうかの極めて繊細な判断の分岐点となったのもそこで、結果として場数を踏んだ方々を多く採用することとなりました。まだ経験に乏しいアーティストの方達については、今回の公募が楽曲を誰かに聴かせるステップを踏む場として機能し、モチベーションを上げられたなら幸いです。

今回のような公募を今後行うかは現時点では未定ですが、うちでは常に送られてきたデモについてのフィードバックを行っているので、今の自分の作りたい音に可能な限り迫った渾身の一曲が出来たら是非聞かせて下さい。うちが合わないと思ったら別のレーベルや海外のレーベルでも構いません。自分の音楽活動のスタンスをしっかりともって、頑張ってください。皆さまの活動を心から応援しています。


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